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NO.1186

Q1185 アトピーの治療
(2008.2.12栃木県宇都宮市・A.Aさん・24歳・女性) 

 
私は赤ちゃんの頃からアトピーと診断され、小さいときはよく薬を塗ったり食物制限をしたり、注射を受けました。中学生になれば治ると世間から言われましたが今も治りません。23歳くらいの頃に皮膚科でテストを受け、結果はダニやチリに100%以上反応しているという結果でした。

家はすべて畳の和室で、ダニが多いとされるので掃除はまめにしています。冬は夏に比べてとても治まり楽ですが、これから暖かくなるので心配です。どうしても気になっていることがあります。それを皮膚科で相談しても答えがないので聞いてみたいと思いメールしております。

私は何度かアメリカに留学しました。場所は、オレゴン、ヴァージニア、ケンタッキー、カリフォルニアです。そのほか旅行で全米色々といったことがありますが、アメリカに行くとアトピーが全くでないのです。長期滞在しているときはもう治ってしまったのかと思うほどです。しかし、日本に帰って来て2日目にはだんだんアトピー症状が現れ本当に悩まされます。アメリカに戻ればまたすぐに治る。食事も気にせず、よくないといわれたチョコレートなどの刺激物や油も好きなだけ食べれたりします。アメリカではどうしてアトピーが全くでないのでしょうか?前日まで日本でアトピーがあっても、アメリカ領土についたとたんにかゆさがなくなるほど極端です。本当に関係ないのでしょうか。 

そんな私にあっているアメリカでもじんましんが出たことがあります。それは生まれて初めて出た形のじんましんでした。病院は高いのでネットで色々調べてみましたが、結局胃が弱っていて何を食べても反応していたという感じです。そのときからストレスで蕁麻疹がでるということが分かりました。 卒業して今は就職活動をしていますが、日本で働くと決めたのにアトピーの苦しみで精神もやられてしまいます。保湿が痒さ軽減をするのを実感して今はお風呂あがりのクリームを欠かさずやっています。クリームをたっぷりぬっても数分後にはまたかさかさになります。寝るときはパジャマをきていますが、起きる時には全裸になっていることがほぼ毎日です。何か熱をつくる力が異常にあるのでしょうか。

母は今でも、食事に反応していると思って私に注意しますが、私は色々な経験を見ていると今はダニやダスト、ストレスだけに反応していると思います。 アメリカにいるときには何もしないで治ったので、薬をつけたり飲んだりすることに大変抵抗があります。 私が日本にいてアトピーが完全に治るということがあるのでしょうか。  自然に暮らせる体をつくりたい、どこの国でも元気にアトピー心配せずに暮らしたいという思いでいっぱいです。 正常の皮膚をとりもどしたいです。


ジャンル:外国生活(旅行、滞在)とアトピー性皮膚炎 A1185


 理由ははっきりしませんが、外国に行くとアトピー性皮膚炎がよくなるという患者さんは何人か拝見しています。以下によくなった4ケースと悪化した1ケースを紹介します。
(ケース1)
14歳、男、1歳より重症アトピー性皮膚炎。各種の治療を行うも、症状が軽くならず、一時は不登校になりかけた。14歳の夏休みに、見かねた祖母が費用を出すからといって、家族でカナダを1週間旅行した。旅行中から皮膚症状は軽快し、帰国時には皮膚は見違えるようになった。その後、軽度の再発はあるが以前ほどではなくなった。現在、ステロイド軟膏、プロトピック軟膏の使用で状態は安定している。

(ケース2)
11歳、女、ケース1とほぼ同様の経過で特に顔面の湿疹が著名であった。卵、牛乳制限中であった。夏休みに家族でパリを中心にフランスで2週間過ごした。ケース1と同様の経過でよくなった。顔の湿疹を気にして、それまで内向的であった性格が徐々に明るくなり、自信がついた。現在は時折、弱いステロイド軟膏を使用するだけで、保湿剤でコントロールされている。

(ケース3)
8歳、男、中等症のアトピー性皮膚炎。昨年、インドネシアのジャカルタへ父親の仕事の都合で引っ越した。母親は汚いから(なんという差別感覚でしょう!)、行きたくないといって嫌々の転居だった。半年後に一時帰国で来院した。皮膚の状態がかなりよいので、問いただしたところ、向こうへ行ったから1−2ヶ月で徐々に皮膚がよくなり、半年後にはほとんどツルツルになった。不思議に思って、駐在員の奥さんたちに聞いたところ、同様の現象はよく見られるといわれた。

(ケース4)
1歳8ヶ月の男児。父親が日本人、母親が中国人(海南島)。8ヶ月の子供を連れて日本に帰国したが、子供の皮膚症状の悪化と妻の日本への適応障害のため、また1年間海南島に戻った。子供の皮膚症状は1−2週で著名に改善した。今回、再び一時帰国したところ、皮膚の悪化の兆候が出現し、来院した。父親の悩みは、日本または海南島のどちらで今後、生活したらよいかというものであった。

(ケース5)
これは悪化したケースです。32歳ピアニスト。ウィーンに一人で留学して、向こうの先生について、1日8時間ピアノを弾いていた。そのため、食事はパンとチーズ、ちょっと果物をかじり、お腹が空くと、ウィーンの美味しいチョコレートを食べていた。
ピアノの腕はよく、ベートーベンのピアノ曲が得意だった(かなりの腕!)。しかし、非常に緊張しやすく、大事なテストでは急に指が動かなくなるということも経験した。
滞在8ヶ月から湿疹が悪化した。コンテスト出場のストレスと偏った食生活が皮膚症状の悪化の一因と考えられる。母親が日本から来て、食事などの身辺のケアーをしてから、皮膚症状は軽快した。

ケース1,2,3,4は外国生活が短期でもまた長期でも、皮膚症状に良い影響を与える可能性があることを示しています。ケース5は食生活の乱れと、過度のストレスが皮膚を悪化させていることを示しています。これ以外のケースでも、例えば、オーストラリアへ留学した大学生が、空気が乾燥しているためにドライスキンが悪化し、結果的にアトピー性皮膚炎がひどくなったケースもあります。

断定的なことはいえませんが、日本という環境、日本におけるその患者さんを取り巻く環境因子(食事、ストレス、添加物、水、大気汚染、農薬、等)がその方に合わないのでしょう。
20−30年前は、地方に帰省すると皮膚症状はよくなる傾向があったものですが、このところ、その傾向はあまり見られません。日本において、生活環境の差が地方と東京では減ってきたのでしょうか。

以上、あなたのご質問には直接のお返事となっていませんが、外国生活を皮膚症状の関係について、日本を離れると良くなるケースも時折見かけることをお示ししました。あなたも、これらのどれかに当てはまるのでしょうか。または新しいタイプなのでしょうか。
2/24 お礼メール
ありがとうございました。 大変納得いたしましたし、回答していただいてスッキリした気分がいたします。忙しい中ご回答いただきまして本当にありがとうございました。


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